お役立ち記事

Home » お役立ち記事 » 空き家に関するお役立ち » 遺言者の遺志を代行する「遺言執行者」とは

遺言者の遺志を代行する「遺言執行者」とは

2025.05.15

遺言執行者とは?遺言どおりに遺産を引き継ぐための大切な仕組み

遺言を書いたとしても、その内容がスムーズに実現されるとは限りません。そこで重要なのが「遺言執行者」の存在です。遺言執行者は、遺言者の代わりに遺産分割や登記、認知の届け出などを行う人のこと。2020年に法改正され、遺言執行者の権限や責任が明確になりました。この記事では、遺言執行者の役割、選び方、必要なケース、注意点などをわかりやすく解説します。遺言書を残す予定の方、相続を控えている方は必見です。

遺言執行者とは?その役割を簡単に解説

遺言執行者(ゆいごんしっこうしゃ)とは、亡くなった人の遺言の内容を実際に実行する人のことです。

具体的な仕事例:

  • 不動産の名義変更(登記)
  • 預貯金の解約・分配
  • 相続財産の目録作成
  • 遺言に基づく認知や相続廃除の届け出

👉「言っただけ」にならず、遺志を確実に実現させるのが役目。

遺言執行者を選ぶ意味とは?

遺言書があっても、相続人の間で揉めたり、手続きが進まなかったりすることがあります。

こんな時に助かる!

  • 財産を相続人以外(例えば内縁の妻)に渡したい
  • 相続人に認知していない子どもがいる
  • 遺産を分けたくない相続人がいる

遺言執行者がいれば、相続人全員の同意がなくても1人で手続きが可能になります。

遺言執行者が必要になるケース

絶対に必要なケース(民法で義務)

  • 相続廃除(相続人から外す)
  • 認知(非嫡出子を認める)

これらは、家庭裁判所への手続きが必要なため、遺言執行者がいないと進みません。

いた方がいいケース

  • 相続人以外へ財産を渡す(遺贈)
  • 寄与分の指定や遺産の分け方の指定
  • 相続人同士の関係が悪い場合

遺言執行者の選び方・指定の方法

なれる人:

  • 未成年者と破産者以外なら誰でもOK
  • 弁護士・司法書士などの専門家、信頼できる家族も可能
  • 1人でも複数人でも可

指定の方法:

  1. 遺言書に「◯◯を遺言執行者とする」と記載
  2. 第三者に「指名してもらう」形の遺言を残す
  3. 遺言書がない場合 → 相続後に家庭裁判所が選任

実際に何ができる?遺言執行者の権限

改正民法第1012条より

「相続財産の管理や、遺言の実現に必要な一切の行為をする権利義務を有する」

具体的には…

  • 預金の解約、分配
  • 名義変更(不動産など)
  • 相続人が勝手に動いた場合の「無効」主張
  • 財産の一部売却や契約解除(内容次第)

👉 相続人の全員同意を得なくても単独で手続きできるのが大きなメリット。

2020年の民法改正でどう変わった?

主な改正点:

改正点内容
任務開始時の通知義務相続人に内容と執行者の選任を通知(第1007条)
中立性の明文化執行者は被相続人の代理人であって、相続人の代理ではない
権限の明確化実際に執行行為ができる範囲が条文で明確に(第1012条・1015条)

👉 遺言執行者が「何をどこまでできるのか」が法律で明記され、トラブルが減りました。

まとめ:トラブルを防ぐためにも事前の備えを

ポイント要点まとめ
遺言執行者とは遺言を実際に実行する人(手続き担当)
いつ必要?相続廃除・認知には必須/遺贈などにも有効
どう決める?遺言で明記/いなければ裁判所が選任
メリット手続きがスムーズ・相続人間の争い回避
注意点利害関係者が執行者になる場合は配慮を

記事一覧へ戻る

関連記事

お問い合わせ

イエステーション山梨市店

〒405-0018
山梨県山梨市上神内川1670 マルキビル 1階

フリーダイヤル
0120-010-860
電話
0553-34-8132
FAX
0553-34-8133

イエステーション大月店

〒401-0015
山梨県大月市大月町花咲1660 財証ビル 2F

フリーダイヤル
0120-083-700
電話
0554-56-8672
FAX
0554-56-8673
電話アイコン

まずは無料相談! 0120-010-860