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空き家活用に注目!DIY型賃貸借とは

2025.04.30

空き家活用の新潮流:DIY型賃貸借とは?

空き家の有効活用策として注目される「DIY型賃貸借」は、借主が自由に内装を変更できる新しい賃貸契約形態です。改修負担を抑えたい貸主と、自分好みの空間を作りたい借主のニーズをつなぐこの制度は、特に山梨県の築古空き家再生や地域活性に有効です。本記事では、DIY型賃貸借の定義、契約・管理の実務ポイント、貸主・借主それぞれのメリット、導入に向けた留意点を、国交省の指針に基づき法人向けに解説します。


DIY型賃貸借とは?

概要と制度趣旨

「DIY型賃貸借」は、借主の意向に基づき住宅の内装・改修を認める賃貸契約です。借主自らの手によるリフォームだけでなく、専門業者への依頼も含まれます。国土交通省はこの制度を2016年よりガイドライン化し、空き家再生や賃貸流通の新たな選択肢として推進しています【出典:国土交通省 DIY型賃貸借に関する手引き】。

貸主・借主それぞれのメリット

借主にとってのメリット

  • 自分好みの住空間を作れる(持ち家感覚)
  • DIY費用を負担しても、低家賃で入居可能
  • 原状回復義務の免除(契約により設定)

貸主にとってのメリット

  • 築古・空室物件の再活用が可能
  • 修繕不要で賃貸化でき、初期投資が不要
  • 借主が愛着を持つことで長期入居が期待できる
  • 特徴ある物件として差別化しやすい

法人としてDIY型賃貸借を導入する際の実務ポイント

契約書・申請書の整備

  • 賃貸借契約書(DIY特約付)
  • DIY工事申請書兼承諾書(工事内容・費用・所有権など)
  • DIY合意書(原状回復・撤去条件等)

👉 国交省が公開している雛形の活用がおすすめです。

取り決めすべき主な項目

  • 改修後の所有権(貸主 or 借主)
  • 明渡し時の対応(残置・撤去・修復)
  • リフォーム費用の精算有無と方法
  • DIY不可部位の明記(例:構造部・水回りの躯体変更)

募集時の留意点と契約までの流れ

1. 募集時の工夫

  • 「DIY可」と明示した物件情報を提供
  • 修繕履歴や改修可否部位を明記
  • 可能であれば専門のポータルサイトに掲載(例:LIFULL HOME’S DIY可特集

2. 事前協議と契約

  • 借主と以下の内容について協議:
    • 工事範囲・方法・施工責任
    • 原状回復免除の条件
    • 所有権の明確化
  • 3種書類(契約書/承諾書/合意書)を締結

山梨県における活用の可能性

山梨県内では、空き家率が全国上位であり(2023年:空き家率18.4%)、特に築年数の古い住宅が多い市町村(例:甲府市、北杜市、笛吹市)では、DIY型賃貸借の導入によって空き家の再生・利活用が期待されています。

活用事例の展開可能性

  • 甲府市の古民家をリノベし、カフェ兼住居へ
  • 富士北麓地域での外国人向け滞在施設として再生
  • 中山間地における移住者向けセルフリノベ住宅

トラブルを防ぐためのポイント

  • 工事前・工事後の現場写真の保存
  • 工事内容・費用の証拠書類の保管
  • 貸主・借主・保証人・仲介業者間での情報共有
  • サブリースの場合は、建物所有者を含めた三者合意

導入支援・参考資料

まとめ

  • DIY型賃貸借は、空き家の資産価値を高める有効な再活用スキーム
  • 借主と貸主の双方にメリットがあり、法人による導入も可能
  • 山梨県では空き家対策・地域活性化と親和性が高く、導入余地大

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